書評「8年越しの花嫁」は号泣間違いなしで絶対おすすめの本
こんばんは。むらゆかです。
皆さんは最近何かに感動した体験がパッと浮かびますか。
何もない〜という方へおすすめの本をご紹介します。
先日本屋に足を運んだところ、1冊の本が目に留まりました。
「8年越しの花嫁 キミの目が覚めたなら」
です。
12月16日に佐藤健と土屋太鳳主演で映画化する作品ですね。
実話ということで、その本人が綴った本なら是非読んでみようと思い、思わず購入してしまいました。
普段、映画や本で滅多に涙を流さない私ですが、この本に関しては思わず号泣してしまいました…。
【目次】
「8年越しの花嫁」あらすじ
60万人が涙腺崩壊! 結婚式を3ヶ月後に控えた岡山県の若きカップルを襲ったのは、新婦の原因不明の病。心肺停止、長い昏睡状態。6年をかけて徐々に意識を取り戻した新婦は当初、目の前にいる男性が結婚を約束した相手だと分からなかった…。今、ようやく自らの足で歩けるまでに回復した新婦の奇跡と、その婚約者の回復を信じ、支え続けた新郎の献身的な純愛。8年越しの結婚式には医療スタッフ、見舞い続けた友人達も参列し、新婦は父・母に支えられながらバージンロードを歩き、長かった空白を埋めていく。 (「主婦の友社の本」より)
病というものは突然襲ってくるもの、これは私自身も実体験したことですが、このカップルの場合も結婚式を控えた幸せな日々の中で、ある日突然にして起こった出来事でした。
最初のうちは病名も原因も不明。希望が何も見えない中でどれほど家族が悩み苦しんだか、想像するだけで切なくなります。
意識の戻らない恋人を8年間待ち続ける強い愛
この作品での1つのポイントは、主人公の尚志(ひさし)さんと麻衣さんが夫婦ではなくカップルだったということ。
結婚式こそ控えていましたが、お互いまだ家族ではない関係。それでも尚志さんは恋人の為に、約8年も待ち続けました。
8年といえば生まれたばかりの子が、小学生になってしまうほどの年月です。これって物凄いことですよね。
しかし本人は文中でこう語ります。
いろんな人から「どうして八年も待つことができたのか?」とは何度となく尋ねられました。でも僕からすればそれは、答えを見つけようがない。どうしてかといえば、この八年間のうちには一度も「待つか、やめるか」と悩んだことはなかったからです。ほかに選択肢のない当たり前のことだった。
家族や友達になんと言われようと、当たり前のことと言い切る尚志さん。8年もあれば他にやりたいことは沢山出来たでしょうし、もしかしたら新しい家族と違う人生を歩むことだって出来たかもしれません。
しかし尚志さんは恋人を待ち続け、看病し続けました。この尚志さんの恋人への強い愛情に、誰もが心打たれるはず です。
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闘病生活を綴った日記
この本の中では、闘病中の様子を常に書き留めた尚志さんの日記の一部も公開されています。その日記は、当たり前ですが公開することを目的としたものではなかったので、淡々と綴られており、決してうまい文章ではありません。
しかし日々少しずつ麻衣さんが回復していく様子や、尚志さんの「早く普通の生活がしたい!」と繰り返す言葉に、その長い年月を一緒に体験しているような感覚を味わうことが出来ます。
私も病気になって、麻衣さんと同じように寝たきり状態になりましたが、毎日のように通い続けてくれた家族の存在、そして自分以上に小さな回復に気づいてくれた大切な人の存在に心から感謝しています。
この尚志さんの日記にも、こうした家族との温かい絆が描かれていて、思わずうるっとしてしまいました。
「当たり前」の素晴らしさに気づける作品
この作品の面白いとことは、章ごとに尚志さん、麻衣さんそれぞれの目線で描かれていること。そして最後には、家族同士でそれぞれに宛てた手紙が載せられていること。
病気した本人にしか伝えられないこと。支えてきた家族にしか分からない思い。
全てを読んでこそ病気と向き合うことの大変さや苦しさ、またその中で生まれる愛を感じることが出来ます。
そしてこの本に1つのメッセージが「当たり前の生活を送れることの素晴らしさ」だと私は思います。これは私自身このブログを通して書き続けてきたことですが、病気をすることなく健康で過ごせることがどんなに有難いことなのか、改めて理解することができる作品です。
日々の生活に疲れている方、何事もうまくいかず悩んでいる方、そういった方にも読んでいただきたい作品です。是非映画で見る前に、お手にとって見てください!
合わせておすすめ
こちらは尚志さんと麻衣さんの結婚式の実際の様子。
本と合わせて見てみることをお勧めします。
ちなみに土屋太鳳さんのナレーションですよ!(^o^)